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2024.08.18
IVR SMS活用例 コンタクトセンター 利用シーン

コールセンターとSMSの連携で業務効率化

コールセンターとSMSの連携で業務効率化

SMS送信サービスを導入し、業務に活用するコールセンターが増えています。SMSの導入は、コールセンターが抱えている複数の課題を解決するために有効な手段です。とはいえ、SMSの導入にどのようなメリットがあるかよくわからない担当者の方も多いのではないでしょうか。そこで、ここでは、SMSを活用することでもたらされるメリットやIVR(自動音声案内システム)との連携による効果などについて詳しく解説します。

SMS(ショートメッセージサービス)とは

SMSとは携帯電話番号宛てにメッセージを送信できるサービスのことで、ショートメッセージサービス(Short Message Service)の略称です。docomoやau、SoftBankなどの大手キャリアはもちろん、格安SIM事業者の携帯電話であっても利用できます(オプション契約が必要な場合もあります)。

メールと異なり送れるのはテキストのみで、画像やデータファイルなどの添付はできません。また、基本的に短い文章をチャット形式で送り合うスタイルを前提としていて、送受信できる文字数に上限があります。

日本でサービスが始まった1997年当初、送れる最大文字数は全角で70文字。現在は技術の進歩により全角で670文字まで送受信可能な機種が増えていますが、フィーチャーフォンなど一部の機種では全角70文字以内までしか送れません。相手が受信できる文字数をオーバーすると途中で文面が切れた状態となるため、送信する際は注意が必要です。

SMSをコールセンターで導入するメリット

このSMSを、複数の課題解決につながるとして導入し、活用するコールセンターが増えています。SMSの導入による主なメリットとして、以下の点が挙げられます。

  • 開封率が高い
  • 人件費を抑えられる
  • 業務の効率化が図れる
  • 電話番号しか分からない相手にも連絡できる
  • 売上機会の損失や顧客満足の低下を防ぐことができる

SMSはメールと比較して開封率が高いのが特徴です。2019年12月に実施した「コミュニケーションツールに関するアンケート」(※)では、SMSの開封率が約87%という結果が報告されています。

メールでは約4割の連絡が見ずに消されている

※株式会社ファブリカコミュニケーションズ調べ(調査方法:インターネットアンケート、対象者:20代から60代以上までの男女492人)。

重要な案内や必ず見て欲しい内容を連絡する場合は、SMSを利用した方が確認してもらえる可能性が高いところがメリットです。また、SMSで利用する電話番号は変更されることが少ないため、以前に取得した顧客情報であっても未達になりにくい連絡ツールといえます。

またオペレーターの対応が必要ない問い合わせに対しては、SMSを利用してサイト内の説明ページへ誘導することで、業務の効率化や人件費の削減に繋げられます。これによりオペレーターの人員を増やさずに多くのコールへ対応できるため、売り上げ機会の損失や顧客満足度の低下を防ぐ効果を見込めるメリットもあります。

他にも、口頭で説明しづらい内容の場合は、SMSを利用して関連サイトのURLを紹介して誘導するのも効果的です。このように、コールセンターでのSMS活用方法は多岐にわたっています。

IVRとの連携でコールセンター業務を効率化

SMSとIVR(自動音声応答)を連携するとできること

IVRとは、ユーザーがコールセンターに電話をかけたときにあらかじめ用意した音声が流れる自動音声案内システムを指します。このIVRとSMSを連携することで、さらにコールセンター業務の効率化を図ることが可能です。
例えば、クレジットカード会社へ問い合わせたユーザーには「新規申し込みの方は1を、紛失や盗難のご連絡の方は2を、請求額の確認をご希望の方は3を…」とガイダンスが流れるとしましょう。このとき、1であれば「公式サイトの申し込みページのURL」、3であれば「請求額が確認できるページのURL」を記したSMSを自動発信させることで、必要な問い合わせだけにオペレーター対応を充てることができます。

もし、かかってきた電話を振り分けない場合、オペレーターはさまざまな種類の問い合わせに対応しなければならず、1人あたりにかかる負担が増加します。
また、適切に問い合わせを振り分けることで、ユーザー側が「何度も同じ説明を求められ、いくつもの部課をたらい回しにされる」などの事態に陥ることなく、スムーズに担当のオペレーターにつながるメリットがあります。

コールセンターの課題解決のためのSMS活用方法

インバウンドでの課題①「WEBサイト内で完結できる問い合わせの対応」

インバウンドでは、商品やサービスの注文、サービスの内容や操作方法に関する問い合わせ、修理や交換の申し込み、クレームなど、かかってくる電話の内容は多岐にわたります。オペレーターはどのような電話であっても適切に対応できるよう、幅広く高度な知識を保持しなければならず、教育にも時間と手間がかかります。

しかし、問い合わせには「高度な専門知識のあるオペレーターが直接対応する必要があるもの」もあれば、「公式サイトのヘルプページやFAQページを見れば解決できるもの」もあります。後者に該当する問い合わせに人員数に限りのあるオペレーターを割くのは、非効率と言わざるを得ません。

そこでIVRとSMSを連携すれば、オペレーターが対応すべきものとSMSで案内すれば良いものに振り分けることができます。オペレーターは知識が必要な複雑な内容の問い合わせに専念でき、説明しながら補足用のURLをSMSで送り誘導することで、より正確に伝えることが可能です。

インバウンドでの課題② 「あふれ呼や待ち呼」

テレビで紹介された直後などは購入申込みの入電が一時的に増加することも。入電数が電話回線やオペレーターの数を超えてしまうと、いわゆるあふれ呼や待ち呼が発生します。
電話がなかなか繋がらない、あるいは繋がったのに待機状態を強いられることは顧客満足度の低下につながり、購入を取りやめる状況にもつながりかねません。

そこで、入電が一定数を超えると「折り返し電話いたします」「〇時ごろにご連絡いたします」といった主旨のSMSが自動的に送信されるよう設定することで、ユーザーの不満を軽減し、とりこぼしを防げる可能性があります。

アウトバンドでの課題「電話に出てもらえない」

アウトバウンドにおいては、「知らない番号には出ない」人も多くこちらから電話をかけても繋がらないケースがよくあります。3時間かけて100人に電話をかけても成果がないこともしばしば。マイナビニュース社の2015年の調べによると、知らない電話番号からの着信に対しては76.2%のユーザーが応答しないという調査結果が報告されています。

メールアドレスが分かる場合は、メールでコールバックを促すこともできます。しかし先述した通り、メールは中身を確認せずに消去される割合が約39%と多く、他のメールに埋もれたり迷惑メールとして振り分けられるなどで、開封されないことは珍しくありません。

一方SMSであれば、開封率が高い上に架電時に利用した電話番号をそのまま利用できます。専用サービスを利用することで一斉送信も可能なため、繋がらなかった100人へ内容の概要を記載して送付し、電話可能な時間帯を聞き出すことも可能です。

このように、SMSを利用することで解決できる課題は様々。SMSを導入することで、オペレーターの動員にかかる人件費を抑えながら、顧客からの問い合わせへ迅速に対応できる効果が見込めます。また同時にIVRと連携することで、業務効率や顧客満足度のアップを図ることもできます。

メディアSMSでは国内直接接続のSMS送信サービスを提供しています。まずはお気軽にお問い合わせください。

まとめ

SMSをコールセンターで導入するメリットとは?

SMSをコールセンターに導入するメリットとして次の5つが挙げられます。

  • 開封率が高い
  • 人件費を抑えられる
  • 業務の効率化が図れる
  • 電話番号しか分からない相手にも連絡できる
  • 売上機会の損失や顧客満足の低下を防ぐことができる

どのようなコールセンターの課題がSMSで解決できる?

IVRとSMSを連携すれば、オペレーターが対応すべきものとSMSで案内すれば良いものに振り分けることができます。また、あふれ呼待ち呼に対して「折り返し電話いたします」「〇時ごろにご連絡いたします」といった主旨のSMSが自動的に送信されるよう設定することで、ユーザーの不満を軽減し、とりこぼしを防げる可能性があります。

谷岡 俊介

(株)メディア4u 運営グループ 制作ディレクター

大阪芸術大学芸術学部映像学科卒業後、デザイン会社にてグラフィックデザイン、WEB制作会社、システム開発会社でWEBデザイン/UIデザイン、販促支援サービス会社でデザインチームリーダーを経て、2015年より現職。
WEBデザインはもちろん、HTMLコーディング、Wordpress構築、JavaScriptを使ったフロントエンドUI構築も行ないながら、メディアSMSサイトの記事執筆、運営に携わる。
※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です。