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コラム 2021.09.01

SMS送信のAPI連携について

SMS送信のAPI連携について

携帯電話にメッセージを送信できるSMS。低価格で確実にメッセージを届けやすい上に本人確認に適しているなど多くのメリットがあり、導入する企業が増えています。しかしSMSを送信するためのAPI連携には、基本的に法人向けのSMS送信サービスが必要です。この記事ではSMSの概要や送信方法などの基礎知識から、SMS送信サービスを選定するポイントまで解説します。

SMSの概要とメリット

SMS(Short Message Service:ショートメッセージサービス)は、もともと携帯電話同士で手軽に短いテキストメッセージを交換するために考案されたサービスです。本人認証がしやすいこと、郵便と比べて低コストで情報を配信できるなどのメリットがあり、企業の利用が増えています。

SMSの利用の変遷

現在、SMS送信の市場規模が拡大しており、ビジネスシーンにおける利用も増えています。しかし日本においてSMS送信サービスは、諸外国に比べて進んでいたわけではありません。SMSはノキアによって1980年代に実用化されましたが、この頃の日本では肩掛けタイプのショルダーホンやポケベルの利用が主流でした。

日本で携帯電話でのSMSが利用開始されたのは1997年。開始されてからも、キャリアは独自のインターネットサービスやメールサービスに力を入れており、SMSは、同キャリアユーザーなら送信できますが、キャリアを越えて送ることができませんでした。そのため諸外国に比べて利用は圧倒的に少ない状況でした。ようやく2011年夏にドコモ、KDDIau、ソフトバンクなどの大手キャリアが、キャリアを越えてのSMS相互接続を実現したこと、iPhoneなどのスマホが急拡大したことから普及が進みました。それ以降は、先ほど紹介した多くのメリットが実現できることから企業利用も増えているのです。

SMSの概要

SMSは携帯電話番号を宛先に指定してメッセージを送受信できるサービスです。ドコモでは「ショートメール」、KDDIauでは「Cメール」とも呼ばれています。
SMSは短いテキストのやり取りが前提のサービスであるため、以前までは送信できる文字数が70文字(半角160文字)程度までと制限がありました。しかし、現在国内では長文メッセージも可能で、670文字(半角1,530文字)まで対応している機種が一般的です。そのため最近では、企業の重要連絡やプロモーションで使われることもあります。

また、SMSの受信は無料ですが送信には費用がかかります。文字数が増えるほど料金が上がり、例えば71~134文字で6円、269~335文字で15円、604~670文字では30円です。
ただし、法人向けSMS送信サービスを利用する場合はこの限りではなく、サービスによって異なります。多くの場合で1通あたり10〜20円ほどで設定されているものの、大量配信の場合は10円以下まで抑えられるケースもあります。

SMSのメリット

SMSのメリットの1つは、電子メールなどと比べて開封率が高く、本人に情報を届けやすいことです。携帯電話番号が宛先となるため、スマートフォンではなくガラケーを利用している人に対しても送信できます。
2つ目は携帯電話番号の発行(携帯電話の契約時)には身分証の提出が必要となっているため、基本的に1つの電話番号を複数人で使い回すことができません。この特徴を活かして、オンライン上での本人認証などにも利用されています。
3つ目にコストが安いことです。先述したように最低3円(税抜)の送信料が必要ですが、郵便の送付や電話連絡の代わりとして考えれば、圧倒的に安いことになります。またシステムで一斉送信できるので送付、着信までの時間が速く、メッセージ内にはURLを記述できるため自社の商品を紹介したり、必要な情報が掲載されているWebページに誘導したりすることも簡単です。

SMSのAPIを利用する場合は法人向けSMS送信サービスが必要

携帯電話からSMSを送信する場合、「一斉送信が行えない」「1日200通以上は送信できない」「予約配信ができない」などの制限があります。これらの不便を解消できるのが法人向けのSMS送信サービスです。
様々な顧客を抱える企業では、ユーザーからの要求があれば即座にSMSを自動送信したい場合もあるでしょう。このようなケースに備えて多くの法人向けサービスでは、他システムと連携してSMS配信が行えるように「API」というソフトウェア同士を接続するインターフェイスを用意しています。APIを利用して各システムと連携することで、任意の状況でSMSの自動送信が行えるような仕組みを簡単に用意することができます。

SMSのAPI連携で多いのがSMS認証

SMS認証はAPI連携で実装される代表的な機能です。オンライン上での取引が増え、顧客情報の保護や不正利用の防止が強く求められるようになる中、SMS認証を採用する企業が増えてきました。

SMS認証とは

APIを利用してSMS認証機能を実装することができます。SMS認証の基本的な流れとしては、まずユーザーが携帯電話番号を入力します。するとシステム側で1回しか使えないパスワード(ワンタイムパスワード)を発行します。そのパスワードをSMSに記載して、入力された携帯電話番号宛てに送信。ユーザーが受け取ったパスワードをシステム側に入力し、合致していれば認証完了です。
SMS認証を導入していれば、IDとパスワードでの認証が突破されても、ワンタイムパスワードが記載されたSMSを受け取れなければ手続きを進められません。また、新しくサービスを利用する時にSMS認証を導入することで、多重登録やなりすましを防ぐこともできます。

SMS認証が増えた背景

SMS認証が増えた背景には、Webサービスの利用率が高まり、個人情報をオンライン上で企業に渡す機会が増えたことが挙げられます。スマートフォンの普及が進んだこともあり、インターネット上での決済や手続きは増える一方です。高額な取引もオンラインで完結できるようになったことから、企業側のセキュリティ対策が重要になってきました。
顧客側で情報漏えいに注意することはもちろんですが、企業側にも厳しいアカウント保護が求められています。個人情報を守る上では、IDやパスワードだけでなくSMS認証によって本人かどうか確認することも、安全性を高めるのに有効です

また、企業利益の観点からは、コストが安いこともSMS認証を採用する大きなメリットです。メッセージの文字数にもよりますが、法人向けSMS送信サービスを利用する場合は1通10〜20円前後で送信でき、郵送にかかるコストと比べると費用を抑えられます。また、APIとシステムを連携させることで、人が関わる業務が大幅に削減でき、人件費も抑えられます。

本人確認にSMSが利用される理由

SMSが本人確認に使われている1つ目の理由は、携帯電話番号は各キャリアの審査を受けて発行されており、本人であることの信頼性が高い情報であるためです。加えてメールアドレスとは異なり、複数の携帯電話番号を取得するのは容易ではありません。1つの携帯電話番号に1人が結びついているため、不正ログインや悪意のある第三者による手続きなどを防ぎやすいという特徴があります。

2つ目の理由としては、スマートフォンや携帯電話を本人以外の人が所持している確率が少なく、他人に情報が洩れてしまうリスクが低いことが挙げられます。この物理的な安全性は、アカウント情報が洩れると誰でもログインできてしまうGmailなどのフリーメールにはありません。自宅のプロバイダの電子メールはもう少し安全性が高いものの、端末を共有している場合、他人が閲覧してしまう可能性が高まります。
SMSは、携帯電話番号が紐付けられているSIMカードが無ければ内容を盗み見ることができません。そのため認証コードの送信方法にSMSが利用されているのです。

3つ目の理由は長期間にわたって情報の信頼性が保証されやすいことです。MNP制度が定着したこともあり、同じ携帯電話番号をそのまま使い続ける人が多くなっています。例えばキャリアメールの場合、契約する通信事業会社を乗り換えると使用できなくなるため、定期的に情報の更新を促す必要があります。

SMS認証が活用されている場面

SMS認証は銀行やクレジットカード会社などの金融機関のサービスをはじめとして、さまざまなところで活用されています。

  • インターネットバンキングやオンライン決済サービスでの高額送金
  • 各種SNSへのログイン
  • チケット販売サービスの会員登録

例えば金融機関から高額の送金を行う際に、悪意ある第三者からの不正送金でないことを確認するため、SMS認証が採用されています。また、InstagramやFacebookなどのSNSでは不正アカウントによる「乗っ取り」などの事例が増えており、SMS認証が導入されています。
その他、人気チケットを大量購入して転売するなどの悪質行為を未然に防ぐために、1人につき1アカウントしか発行できないよう会員登録時にSMS認証を実施しているサービスもあります。

SMS送信におけるAPI連携時のポイント

自社に合ったAPI機能があるか・機能制限がないか

自社で送りたいメッセージ内容、やり取りの方法などを具体的に決定したうえで、必要なAPI機能があるか検討しましょう。例えば、長文を送るなら670文字(半角1,530文字)に対応した長文送信機能が必要です。SMS送信サービスの中には、70文字しか送信できないもの、特定のキャリアにのみ670文字送信できるものなどがあり、全キャリアへ670文字送れるサービスは限られています。
また、基本的にSMS送信サービスでは、SMSの受信は行えません。ユーザーからの返信も確認したい場合は双方向SMS機能が必要です。サービスによっては、顧客から来た連絡に自動応答できる機能が備わっている場合もあり、問い合わせ対応にSMSを利用するなどで運用工数の削減も見込めます。

また、SMS認証を導入する場合は専用APIが用意されている場合があります。この専用APIにはパスワードの生成や登録された電話番号が重複していないか確認する機能など、SMS認証に必要な機能が備わっており、利用することで自社での開発工数を減らすことができます。ただし、Webサイト上に詳しい内容が記載されていないことが多いため、各社から仕様書を取り寄せましょう。

国内ユーザーへ送信する場合はキャリア直接接続がおすすめ

国内ユーザーに送信する場合は、携帯電話会社(キャリア)と直接接続して提供されているサービスがおすすめです。
まず、SMSの送信方式には「国際網接続」と「キャリア直接接続(直収)」の大きく分けて2種類あり、国際網接続の場合は海外のサーバーを経由してSMSが送られます。送信コストが安いことがメリットですが、海外からのSMSをブロックしている人も多く、国内の通信経路の問題もあり、届かないケースも少なくありません。特にスパムSMSの多くは海外からのSMSであることから、ユーザーが国際回線経由のメッセージをブロックするケースが多くなっています。

一方で国内直収の場合は、キャリアによって高い到達率が担保された経路を通じてSMSが送信されます。例えば、キャリア直収を採用しているメディアSMSでは、到達率99.9%を実現しています(※)。SMSの到達率を高めたい場合はキャリア直収を採用しているサービスを選びましょう。

株式会社ファブリカコミュニケーションズ調べ(受信拒否・圏外・電源オフを除く。4キャリア到達率当社検証試験の結果)

自社システムとの連携のしやすさも重要

自社システムとAPIを容易に連携できるかどうかも重要な検討項目です。詳しくは仕様書を熟読する必要がありますが、事例集を読むと大まかな情報が分かります。自社で実現したい事例が掲載されているか確認したり、ない場合は取り寄せてみるのもよいでしょう。

また、連携のしやすさという点では、既存システムへの影響範囲の確認も必要です。仮に顧客管理システムと高度な連携ができたとしても、システム構築に多大な労力がかかることもあります。既存システムを変更したくない場合は、APIでどの処理まで実現できるかよく確認しておきましょう。

API連携を行わず、管理画面を利用することも選択肢の一つ

既存システムからCSVで送信に必要な情報を出力し、各SMS送信サービスが提供している管理画面から送信するという運用を選ぶのも一つの手です。多くのサービスではSMSの一斉送信だけでなく、テンプレートの保存や予約配信などの機能が備わっているため、APIでの連携によりかえって自社の機能開発が多くなる場合には、APIではなく、企業担当者が管理画面からSMSを送信する運用のほうが効率的な場合もあります。

まとめ

SMSは携帯電話同士で行える手軽なメッセージ交換手段です。しかし法人向けのSMS送信サービスを利用することで、自社システムと連携した自動配信やSMS認証などを実装することができます。低コストかつ開封率が高いなどメリットがあり、ビジネスシーンでの利用も拡大しているサービスです。サービスを利用したAPI連携時には必要な機能や連携のしやすさに注目しながら、サービスを選ぶようにしましょう。